プロフェッショナル仕事の流儀の「納棺師・木村光希」の回は本当に内容が濃かった~。
感想はとても一言では言えませんが、印象的だった『死化粧』のエピソードについて書きたいと思います。
この日のプロフェッショナルでは、「※このあとご遺体の映像が流れます」と字幕で前置きしながら、木村光希さんが実際に納棺を担当したご遺体とそのご家族の様子を映してました。
その中で、木村光希さんの『死化粧』についてのこだわりが垣間見えました。
木村光希さんは死化粧をする際「その人の生きた証となるような傷やシミをあえて隠さない」と言っていました。
この女性もおでこに古傷がありました。
お化粧をしてもらったご遺体と対面した娘さんたち。
娘さんによると・・
お母さん…!!
大切な人のご遺体を前にすると、とめどなく悲しみが押し寄せてしまいますが、こういう、「なんか涙がひっこむ時間」もあるとありがたいですよね。
このあとこの女性はおそらく荼毘に付されたのだと思いますが、娘さんたちはお母さんの体と触れ合える最後の機会に「生きた証」を一緒に見つめることができたんですね。
「古傷を化粧で隠さなかった」というちょっとしたことだけれど、納棺とか葬儀においてはそういう「ちょっとしたこと」の積み重ねが大事なのかなと感じました。
木村光希さんがやっていることは、ご遺族の心にすぐに劇的な変化を与えることはないかもしれません。
でも後々、「大切な人を丁寧に送った」という経験が残された人たちをしずかに励ましてくれるのかもしれないな、とも思いました。